2004
04.03

Vol.12 「リゾナーレ小淵沢にて」

けんぞう見聞録


□日時:2004年4月3日(土)~4日(日)
□場所:山梨県、北巨摩群小淵沢町
□内容:リゾナーレ小淵沢


グロービスの「サービスマネジメント」クラスのフィールドスタディとして東京・大阪クラスの受講生中心に総勢24名で、星野リゾートが運営する「リゾナーレ小淵沢」へ行ってきました。無形のプロダクトである「サービス」をいかに「経験価値」として顧客に提供し、満足を勝ち取り、事業として成長させていくか?ホテルのスタッフも交えながら熱いディカッションが繰り広げられました。リゾートホテルで侃々諤々の熱い議論!とても貴重な体験をさせていただきました。感謝!


リゾナーレ小淵沢とは

このリゾートホテルは13年前にマイカルグループが開発し、2001年から星野リゾートが運営をしています。イタリア人設計士であるマリオ・ベリーニが中世ヨーロッパの山岳都市をイメージしてデザインした空間には、音楽ホールや屋内プール(それも波がくるプールです)もちろんレストランやミニショップもあり、まさに滞在型の施設になっています。まずは到着後、ホテルのマネージャーに施設全体を案内していただきました。運営を受けた際にリサーチした結果、ハード(建物)には満足しているがソフト(サービス)面が大きな課題であったそうです。そこで「大人と子供のためのファミリーリゾート」をテーマに様々な改革に取り組んでおられます。またここからは北に八ヶ岳、南に南アルプス駒ヶ岳、東南に富士山を望む事ができるそうですが、当日はあいにくの空模様で富士山までは見る事ができませんでした。残念。


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経験価値について徹底討論

施設全体を見た後は、星野リゾートの本社スタッフとリゾナーレ小淵沢の現場スタッフも交えて、リゾートホテルの提供すべき「経験価値」について徹底討論しました。これまで自分が体験した「感動的なサービス」や逆に思わず切れそうになった「最悪のサービス」などを披露しながら、グループごとにプレゼンをしました。ちなみに我々のグループではリゾートホテルでは「環境(立地)」「ハード(建物)」「ソフト(サービスプログラム)」「マインド(おもてなしの心)」の四つの要素がお客様に向けてベストバランスで提供されたときに最高の満足感を生むのではないか。という結論に達しました。但し、ホテルに来るお客様は様々な目的を持って来られるので一人一人が求めている非日常の「経験価値」を的確(リアルタイム)に把握しながらサービスを提供する事が大切であり、それを実践するためにはレベルの高いスタッフの育成が不可欠でもあります。最後に「あったら嬉しいこんなサービス」を一人一人発表しながらリゾートホテルでのめっちゃ熱い議論は終わったのでした。同席されたスタッフも方々も「とても貴重でかつ面白い時間でした」と喜んでおられました。


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星野リゾートとは

我々の徹底議論の後は運営会社である星野リゾートについて本社スタッフの方からご説明をいただきましたが、この会社ほんまに凄いんです!軽井沢で100年前からリゾート運営をしており、そのビジョンは「リゾート運営の達人」アメリカ帰りの星野社長が定量化(可視化)しにくいサービスをすべてポイントで評価する仕組みを作り上げ、従業員のインセンティブとも連動させているのです。それだけではなく自然を大切にする省エネ経営が認められ、環境大臣賞を受賞したり、子供の体験プログラムでも注目されているのです。またスタッフの採用基準が「タバコを吸わない人」「戦略とマーケティングが分かる人」「ホテル業界の経験のない人」等々全てがひと味違うという印象を受けました。この会社きっと日本のリゾートを根底から変えていくリーダーカンパニーになる事は間違いないと感じました。今後の動きに大注目です。


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リゾートホテルを満喫する

せっかく大阪から5時間もかけてやって来たのに議論だけで帰る訳には行きません。シェフ自慢の美味しいディナーを食べた後は、近くの温泉(もちろん露天風呂)に浸かり翌朝は波の来るプールで子供のように大はしゃぎして、お昼には手打ちそばを食べ、ついでに八ヶ岳のアウトレットモールで買い物をして帰路につきました。製品開発の技術が均一化し、サービスでの差別化が求められる環境の中で、今回のフィールドスタディは楽しく美味しくためになる貴重な体験となりました。幹事の坂井さん酒井さん小高さんジョージさんそして大阪から同行していただいた村尾さん山中さんそれからここでご一緒させていただいた全ての方にほんま感謝です。それにしてもさすがリゾートホテル。駐車場は高そうな外車ばっかりやったなあ~。なにわナンバーはリゾートには似合わんわ。


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